オイラーの贈物

 勉強の息抜きに吉田武さんの『オイラーの贈物』をパラパラとめくっていました。
 オイラーの公式を扱った数学書です。オイラーの公式ってのは『博士の愛した数式』なんだと言えば、思い出してもらえるでしょうか。
 すっげえ本です。そしてすっげえ公式です。二百ページ蜿蜒と伏線を張って伏線を張って、そしてその末に鮮やかに簡潔に犯人が名指される、そういうミステリ仕立てになってるんです。
西遊記』のラストの川のシーンに比肩する、なかなか得がたい到達の感動があります。

 論理の積み重ねによって、一つの簡潔な結論を鮮やかに、浮き上がらせる。私のあこがれです。