愛蘭土倫敦紀行 ダブリン・ロンドン4泊7日の旅(13)

パディントン

 ダブリン空港から一時間弱の空の旅でイギリスのヒースロー空港へ。
 空港では案内のままに進むと外に出てしまいます。
 あれ? 入国審査は?
 アイルランドとイギリスの行き来は、国内の移動に準じているようです。外国という扱いをされていないようです。
 諸外国からの入国についての管理は、この二国で全然異なっているようですから、二国間の自由な行き来は何らかの形で利用されそうです。テロリストがイギリスで何かしようとするなら、まずアイルランドへ入国することを考えるだろう、と思いました。
 
 義兄に事前に教えてもらったように空港を進むと、駅に出ます。パディントンまでの直通電車です。一等車両に乗る必要はない、とのことなので、二等チケットを買い求めます。
 改札が見つからず戸惑います。戸惑って進むうちに目の前に線路が広がっていて、電車が目の前にやって来る。改札はないようです。
 車窓からの眺めは都会の郊外。ダブリンがどこでもダブリンらしさがあったのに、このあたりはこれぞロンドン、という特殊性のない、大阪の郊外でも東京での郊外でも変わらない、無機質な都会の郊外という印象です。
 車内で一度チケットのチェック。
 列車は速やかにパディントンに。ここでも改札が見つからず、戸惑いながら、構内を進みます。チケットのチェックは車内だけ、というのに非常に違和感を感じてしまいました。
 
 さて、着きましたのパディントン
 パディントン発4時50分。
 アガサクリスティの作品の名前として、中学生のころに耳にしていたこの駅を実際にこの足で踏みしめているわけです。感慨ひとしおです。この巨大ターミナル駅は、同一平面に何本ものラインが並んでいて構内は広く、かまぼこ二つを並べたようなアーチ型の天井は高く、圧倒されるかんじがします。
 アーチの骨組みはさび付いていて歴史を感じます。
 またこの駅で有名なものと言えば、「クマのパディントン」です。ペルーから密航してきたクマが、この駅でイギリス人家族に拾われ、駅の名前を取って「パディントン」と名付けられる、という始まり方をするシリーズものの絵本です。
 構内にクマのパディントンの像とキャラクタショップがあって、この日のために事前に絵本を読んでいた娘は、クマのパディントンを発見して喜びます。
 それと、構内で目立つのは回転寿司。広い構内の良い位置で回っています。娘が「お寿司食べる」といってききません。
 酢飯は家庭で作るとこんなかんじ、魚はネタによってはやや古いかなとかんじますが、許容範囲内です。値段はエスニックフードが割高になると考えるとこんなもの、というところ。私がロンドンで求めるものではありませんが、娘が喜ぶので仕方がありません。
 かみさんは寿司を食べにロンドンに来たんじゃない、と目をつり上げてしまいます。
 駅と直接つながっているホテルヒルトンに荷物を預け、地下鉄に乗り込みます。オイスターカードというICOCASUICAのようなICカードを購入し、使います。
 目指すはウエストミンスター寺院です。