想定外を想定する = メルトダウンは起きる

 2012年4月6日に決定されたという、原発再稼動のための新安全基準骨子には「燃料損傷に至らないと国が確認していること」というのが、組み込まれているのだそうである。
 馬鹿、である。
 震災から何も学んでいない。想定外を想定する、というのは想定する地震の規模を引き上げるということではなく、究極の状態=「燃料損傷に至る」可能性を考えることである。メルトダウンすることを前提にすることである。
 メルトダウンすることを前提に、その対策を示すこと。メルトダウンして、周囲10kmなり30kmなりを、無人の荒野としても、なおコスト−ベネフィット的に妥当であるということを示すこと。
 それが、想定外を想定する、ということである。

 そうした枠組みで再開する妥当性を説明しえないなら、それは再開する妥当性がない、ということなのだ。
 目先の政治的圧力、事故は起きないという前提でのコスト試算によって、再開ありき、で物事を進めるのは間違っている。